元気村まつりを終えて – 生活クラブ協同村古民家にて

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2019年4月2日撮影

キャンプの概略

この春もいつもと同じ6泊7日のキャンプを実施いたしました。

参加者

  • 小学校2年生から高校2年生まで24名の福島っこが参加しました。うち8人の中高生はスタッフとして参加してくれました!

スタッフ

  • スタッフは42名、述べで122人/日の参加でした。いつも来て下さる方、初めて参加された方、すべての素晴らしい体験が子どもたちとみなさんとの出会いから始まります。

会計報告

  • お蔭様で収入が支出を上回り、無事にキャンプを実施することができました。
  • 春キャンプは879,993円の収入に対し、支出は747,910円でした。

キャンプのようす

いつものように「自分でできることは自分でする。」「普段経験できないようなこと。」「ざまざまな人たちと関わりが持てること。」を中心に取り組みました。

基本的な生活

6:30に起きて、21:00に就寝。ファームのお仕事も手伝いました。

豊かな自然の中で

滞在している協同村ひだまりファームは素晴らしい自然環境の中にあります。充実した野外活動用の設備もあります。

東京修学旅行

自分たちで行きたいところを決めて、計画を立て、桜をテーマにグループごとに東京都内にでかけました!

元気村まつり

自分たちで出し物を決めて、仮想通貨をつかって売り上げを競いました。各班、材料費予算は3,500円。余らせるとプラススタート、使い切るとマイナススタートです。今年も優勝は女子。ミニクロワッサンでした!

新元号発表

記念すべき新元号の発表を元気村で迎えました!

卒業式

毎年、中学生になる子どもたちを中心に卒業式を行なっています。今年も子どもたちにお祝いのケーキと寄せ書きを送りました!

スタッフとの出会い・お別れ

全てが出会うことから始まります。福島っこと、彼らに何かしたいという人たちとの出会いとお別れをしっかりしたくて始めました。朝の自己紹介と帰る前の挨拶。お見送りはみんなでアーチをつくります。

ブログによる詳しいキャンプの様子

2019春キャンプを終えて

大きな怪我や病気なく無事に終えられたこと。多くの大人と子どもが関わり合いながら素晴らしい時間が過ごせたこと。それらはさまざまな形で関わってくださっているみなさんのお陰で実現しました。まずその事に感謝申し上げます。

春のキャンプの特徴として、のんびり生活しながらも子どもたちの喧騒に包まれ、賑やかで穏やかな時間が過ぎていきます。朝晩肌寒いという天候の中、たくさんの元気村卒業生?たちがスタッフとして元気に手伝ってくれました。

大人と子どもの狭間にある彼らとの関わりは、参加者の小学生たちとのそれとは少し違います。大人に成長してゆく過程で必要なこと、ちょっとお叱りめいたこともありましたが、それも大切なことであり、それらを含め素晴らしい時間でした。

なにより手伝いに戻ってこようという気持ちが嬉しく、彼らの働きのお陰で私たちは初めての経験をしました。参加者から立場をかえてやってくる福島っこスタッフ、回数を重ねるごとにこのキャンプを理解してサポートしてくれるボランティアスタッフ、いろんなことがありながらも磨かれてきた運営スタッフ。そうした人たちの融合というか、調和というか、そうしたもののお陰でかつてないほど先手先手で物事を準備する余裕がキャンプ中にありました。

その余裕が作り出した時間が、たくさんの小さなことを実現させ、その総和としてキャンプ自体により豊かな時間が流れたのではないかと思います。「過ごす」ということをよりゆっくりと噛みしめて過ぎていくような感じでした。

参加者アンケート

キャンプ終了後に行ったアンケートです。このキャンプの雰囲気や福島のみなさんそれぞれの状況や考えが少しでも伝わればと思います。

またアンケートをお送りくださったみなさん、ありがとうございました。家に帰った子どもたちの様子からとても彼らがキャンプを楽しんでいたこと。みなさんのこのキャンプへの、私たちへの感謝。そうしたものを理解し、感じることができました。ありがとうございます。私たちにとってみなさんのご意見、ご感想はよりよいキャンプの種であり、次回キャンプへの推進力です。

子ども・保護者 感想&アンケート全文(PDF形式)

以下、一部抜粋

保護者より
小6女子 母
「いつも温かく受け入れて下さりありがとうございます。楽しいだけではなく子ども同士で競争したり助けあったりと元気村では小さな社会を体験でき子どもの大きな成長につながっていると感じています。社会科見学やお祭り、日頃はお会い出来ない方々との出会いも含めぼーちゃんはじめスタッフの皆さんのご尽力あっての事と深く感謝いたします。」

小4男子 母
「矢板北PAを起点にしていただき助かりました。栃木には矢板よりももっと大きな影響。受けた地域があり、そういった地域に住むお子さん達にも保養についてもっと知ってほしいと思いました。栃木なので無理かな?と思いましたが、機会をいただきありがとうございました。」

小5女子 母
「性別から年齢まで様々な方が関わって成り立つキャンプはとても刺激になります。ありがとうございました。また会いたいと言ってます。次はパパもスタッフで…」

子どもたちより
小6女子
「色々とお世話になりました。楽しかったです。次回からは部活もあって行けるか分からないけれど出来れば行きたいと思います。その時は福島っこスタッフ(多分)として参加すると思います。スタッフは参加者より大変かもしれないけど頑張りたいと思います。中学生という新しい環境になれるまでが大変かなと心配に思うけど立派な中学生になりたいです。キャンプに行けない時が続くかも知れないけれど絶対にまた戻ってきます!!本当にありがとうございました。」

中3女子 福島っこスタッフ
「はじめてスタッフもして参加してみて大変なこともあったけどそんなことも忘れる位スタッフとして楽しめました。小さいころからキャンプに参加して今回スタッフとして参加することが出来て本当にうれしいです。スタッフのみなさん大変お世話になりました。」

中3女子 福島っこスタッフ
「一週間ありがとうございました。今回が2回目の参加で、今回は始めてスタッフとして参加してきましたが、正直とっても大変でした。スタッフとして生活することで、人をひっぱっていったり、指示したりすることがどんなに大変なのかということを知ることが出来ました。自分の管理をしっかりしたうえで、はじめて他の人を動かすことが出来ることがわかりました。今回のキャンプで学んだことはこれからの私生活でも生かしていき、また機会があるときにキャンプに参加してもっと自分を成長させたいと思います。」

スタッフ

ボランティアスタッフ

日帰り、泊まりなど様々な形で、食事づくりや、子どもたちの生活の世話、車での移動、買い出しなどにご協力いただきました。

毎回参加して頂いている方、初めての方、久しぶりの方、またみなさんと元気村で会えることを子どもたちは楽しみにしています。それぞれの状況があると思いますが、都合がつくかぎりまた次も参加して、子どもたちに顔をみせてあげてください。東京修学旅行だけ参加された方にはご挨拶もできませんでしたが、この場を借りてお礼申し上げます。

調理班
森本智子さん(ともちゃん)・桐山理惠さん(きりさん)・橋本裕子さん(はっしー)・岩崎陽子さん(のん太ママ)・仙波照美さん(せんちゃん)

子供班
鈴木風人さん(かじゃ)・桑原楽人さん(がくと)・田端大地さん(だいち)・新田奈津子さん(なつこ)・金城順二さん(きんちゃん)・上妻美奈子さん(こうちゃん)・浅野毅さん(あさのさん)・安田百那さん(もな)・服部元壽さん(ハッピー)・ドゥマンジュ恭子さん(ドマちゃん)・松本直樹さん(まっつん)・嶋村優海さん(しまむう)

医療班
田中佳子さん(よしこさん)

スポットボランティア

朝ご飯づくりをお手伝いして、また夕飯づくりの時に戻ってきて頂くなど、人手が足りない所を私たちの都合にあわせてご協力いただきました。主に地域にお住まいの方々です。

数年前から始まったこのボランティアですが、いまやみなさんのおかげで食事づくりや子どもたちの移動がスムーズに行えています。子どもたちとなかなか関わりが持ちづらいボランティアの上、公私にお忙しい中、いつもありがとうございます。

鈴木恵美さん(ヴィヴィアン)・大谷裕子さん(ビューティー)・岡野仁和さん(ニナ)・萩原由貴枝さん(ソフィア)・東深澤志津さん(ふかちゃん)・奥森奈津美さん(ミニーちゃん)

福島っこスタッフ

3年前に元気村卒業式をした子どもたちを中心に、中学生7名、高校生1名がスタッフとして手伝ってくれました。

きみたち福島っこスタッフがいる時のキャンプは体力に余裕をもって終えることができます。小さい頃からずっと参加している子も、1〜2度元気村に参加しただけなのに参加してくれた子も、みんなありがとう。それぞれの動機がどういったものだとしても、そこにいて、手伝ってくれたということを嬉しく思い、またありがたく思っています。

しょうご・つばき・はると・なつき・るな・りん・とも・けいご

運営スタッフ

キャンプの企画・運営を行っているスタッフです。いつもご苦労さまです。みんないろいろあって人数が増えたり、減ったりしてきましたが、7年間みんなで培ったもののおかげで事前の準備、事後の対応、なんら不安がなくなりました。

それと昨春就職したよっちゃんが試験をパスし無事にフライトできることになりました。またこうへいくんがこの春卒業して就職。ご縁あって福島へ。福島のみなさん、こうへいくんをよろしくお願いします。何かの際には気にかけてあげてください。

廣木恵美子(ぴろさん)・武田恵(めぐみさん)・堀内拓馬(ぼーちゃん)・藤田友里江(ゆりりん)・よっちゃん・太田航平(こうへいくん)・鈴木祇郎(やまみちさん)・佐藤大樹(だいじゅ)

ご支援の詳細

震災から丸8年が経ちましたが、今回も多くの方からご支援を頂きました。

ずっとご支援いただいている方、今回初めてご縁をいただいた方、キャンプにスタッフ参加している方もいらっしゃいますし、福島の方もいらっしゃいます。いずれの方もキャンプかスタッフとの個人的な繋がりでご支援いただいています。みなさんのご支援はお金や物の形をとっていますが、キャンプとの関係、スタッフとの関係はそれぞれ異なるものであり、そのためそのひとつひとつのありがたみの形とでもいいますか、受ける印象もことなります。この場ではどの方の支援に対しても「ありがとうございます。」と述べさせていただきます。

ご寄付

無事支出をまかなうご寄付を頂くことができました。この春は92,414円の寄付を募集し、9名の方から寄付金・金券合わせて109,808円のご寄付を頂きました。いつも私たちのキャンプを忘れずにいて下さり、ありがとうございます。

お名前
石塚典子さん・藤田弥生さん・石川和彦&キワ子さん・廣木恵美子さん・鈴木恵美さん・金城順二さん・ホワン クオシエンさん・忍足和彦さん

Amazonからの食材のご寄付

食材・生活物品をAmazonのウィッシュリストを通じ、15名以上のみなさんから 53,241円のご支援いただきました。寄付と同じように、キャンプスタッフの知人から、キャンプ関係者など、元気村キャンプに近しい方を中心にご支援いただいています。

お名前
桜庭伸二郎さん・広納真介さん・宮本晃次さん・猪又沙代さん・小宮山勝也さん・宮田慶さん・根本奈緒さん・尾見亜希子さん・下條雅也さん・伊勢崎史⼦さん・浅野毅さん・松本尚子さん・塚本貴彦さん・佐藤瑞枝さん・土屋勝さん

なおAmazonの仕組み上、配送伝票にお名前の記載がないケースがあります。今回も4件ありました。できればご支援頂いた方のお名前を頂き、こちらのページでご紹介させて頂きたいと思います。お心当たりのある方、誠にお手数ですがご連絡頂けるとありがたく存じます。

寄付者の不明な支援物資
ペーパータオル・塩昆布・たまねぎ・じゃがいも

そのほか寄付頂いた支援物資
お米30キロ・国産秋鮭フレーク1キロ・フルーツにんじん5キロ・混ぜ込みわかめ180g・しょうゆ1.8ℓ・コンソメ21個×2個・マヨネーズ1キロ・乾燥わかめ500g・ごま油600g・オリーブオイル684g×2本・だし入りみそ1.5キロ・コーンスープ1キロ・みかんゼリー60g×36個・コーン缶180g×3缶×3・きび砂糖750g×2・塩1キロ×2・オレンジジュース200ml×24本・アップルジュース200ml×24本・こんにゃくゼリー60個×2・ウスターソース1.8ℓ・中濃ソース1.8ℓ・だし入りみそ1・5キロ・スパゲティイ500g×4個・シーチキン1キロ

ご協力

施 設/生活クラブ東京
この春も協同村ひだまりファームに宿泊させていただきました。キャンプ期間前の準備から後片付けまで、特にファーム管理者の福元さん、大谷さんにはいつも大変お世話になっています。
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交 通/株式会社ラッシュジャパン
この春もこちらの「チャリティバンク・FunD」から交通費等の助成をいただきました。キャンプでも最も費用負担が高いのが福島との往復の交通費なのですが、助成していただけることでとても安定してキャンプを運営することができています。
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卒業ケーキ/ビューティー・ヴィヴィアン・ソフィア
この春も卒業する子どもたちのお祝いのケーキを卒業パーティにあわせて子どもたち、スタッフの人数分、食材の提供から調理までしていただきました。趣向をこらした自分で好きなものを乗せるトッピングケーキです!
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お野菜/地球農園
この春もたくさんのお野菜を提供していただきました。新鮮で、安全、美味しいお野菜をいただきました!
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車両(たけちゃん号)/なかのアクション
同じく福島の子どもたちのボランティアキャンプを行う団体から車両をお借りしました。キャンプ中は、買い出し、送迎などが多く、車両が足りずに困っているところ大変助かりました。
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車両運搬/忍足和彦さん
キャンプの最終日、午前11時で子どもたちはファームを出発するにも関わらず、早朝からファームにきていただき、後片付け、車を引き取って自宅まで届けていただきました。お陰で、後日、車を取りに向かう必要がありませんでした。

参考:そこにいない私たちが少しでも福島の今を知るには

福島子ども健康プロジェクト

私たちのキャンプでも保護者のみなさんへアンケートを行い、みなさんにお届けしていますが、声の数がかなり限定的であることと、ある程度似たような状況(主に中通り在住で小学生がいるご家庭)にあります。こちらのプロジェクトでは原発事故で被災者となったさまざまな立場の人たち、在住者以外に避難・移住した方々や、避難後に福島に戻られた方々、保養キャンプ以外にも除染や、食生活について、原発事故後の経済的負担など様々な項目でアンケート調査をしています。またその声をひとつの結果に集約せず、なるべくそのままにまとめてあります。原発事故から8年経った今、さまざまな福島のみなさんがどのように感じているのか知る助けになると思います。

==以下、ホームページより抜粋

アンケート調査票
福島子ども健康プロジェクトは、2013年から毎年1月にアンケート調査を行っています。3・11の災害・原発事故が人間の「からだ」「こころ」「きずな」に、長期的にどのような帰結をもたらすのかを記録するためです。記録が残らなければ、この地域で起きたこと、各家庭で起きていることが忘れられ、何もなかったことにされてしまうからです。この地域で暮らす人々の生活の移り変わりをまるごと記録として残し、その結果を必要な支援に結び付けていく、これが調査の目的です。

対象者
福島市、郡山市、伊達市、二本松市、本宮市など福島県中通り9市町村の2008年度出生児(2008年4月2日~2009年4月1日に生まれた子ども)とその母親(保護者)を対象としています。平成30年度10月現在、832名の子どもの保護者からご回答をいただいております。

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プロジェクトホームページ
https://fukushima-child-health.jimdo.com/

発表論文
– 2018年調査の自由回答欄にみる福島県中通りの親子の生活と健康 –