~ 大人も、子供も、みんなで楽しむ!『元気村まつり』大成功! ~

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この報告書は2016年春の元気村キャンプがどのようなものであったか、できる限りその実態をお伝えするものです。

 

和やかにスタートするキャンプ

この春は男の子6人、女の子13人、あわせて19人の子供たちが元気村にやってきました。14人がリピーター、5人はリピーターのお友達です。スタッフも長く続けている人が多いため、見知った顔で、ゆっくりと和やかにスタートするキャンプとなりました。

今回のキャンプでは、「お互いが知り合い」であることを利用して、より深く互いを知る機会を準備し、ワンステップ難しいことにチャレンジしました。それが「お仕事インタビュー」と「元気村まつり」です。このことは後ほど詳しく述べたいと思います。

 

近くなった福島

07a8899-1024x683まず驚いたのがこのことです。東北道と圏央道が開通し、郡山から、あきる野まで3時間少々で行き来できるようになりました。すると困るのが、どこでご飯を食べるか?ということ。早く到着するのはよいのだけれどサービスエリアでお昼にしようとすると11時ぐらいに食べないといけない。

このこと、意外に悩ましいのです。

 

・バスを安定的に確保するには出発・到着日を平日にする必要がある。
・なるべく早く出発し、遅く帰ることで、保護者のみなさんが仕事の前後に送迎できる。
・あまり早く宿泊施設に到着すると、受け入れる準備が間に合わない。

5年前のキャンプ開始当初は、高速道路の通行制限があり、集合場所をインターから遠い郡山駅にしていたことから、福島駅に集合して到着まで8時間ぐらいかかったことがありました。ところが今は福島駅集合から5時間かからない。隔世の感があります。

移動時間が短くなって、子供たちから「ねえ、まだつかないの?」、「あと何分?」との質問攻めに合うことは減りましたが、それはそれで課題もでてくる。送迎については常に課題がつきまといます。

 

子供たちの年齢

07a8953-1024x6839人がこの春に中学生になる子供だったこともあって、落ち着いたキャンプだったと思います。今回もNPO法人 日の出太陽の家ボランティアセンター様、生活クラブ東京様のご好意と、ご理解により、武家屋敷、協同村ひだまりファームを利用させていただきました。

いつも武家屋敷を利用させて頂く時、初日に観る施設説明のDVD(20~30分)があるのですが、昨年の夏と比べても集中して見ることができました。参加する子供たちの年齢が上がれば、様々な部分で落ち着きがあります。落ち着きがあれば良くて、なければいけないわけではないのですが、参加する子供たちによって、毎回キャンプの雰囲気は大きく違ります。

NPO法人 日の出太陽の家ボランティアセンター
http://www.taiyonoie.org/publics/index/17/

生活クラブ東京
http://tokyo.seikatsuclub.coop/

 

自分のことは自分で!「お掃除」

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キャンプでは自分のことは自分でやります。キャンプを始めた5年前はなにかと子供たちの面倒をみていたのですが、面倒をみられると子供たちも甘えるようになり、大人の手がかかってしまいます。なるべく自分できることは自分でやるようにすることで、個人も、キャンプも、生活そのものがしっかりします。限られたスタッフで、必要に迫られて取り入れたことなのですが。

特に今回は掃除に積極的に取り組むようにしました。毎朝、生活している場所の掃除と、自分の荷物の整理をします。

やると思っていないものを、「やりなさい」と言われると受け入れ難い気分ですが、最初から「やりますよ」と伝えておけば割とすんなり進むようです。

お借りしている施設に対して自分たちで示せる謝意であり、帰宅時の忘れ物が減ったのもこの清掃の効果だと思います。

 

新たな試み「お仕事インタビュー」

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小さい頃から顔見知りの子供が多い中、彼らも大きくなってきて、そろそろ将来の事を考える時期になってきました。ただこれだけ長い間付き合っていても、普段スタッフがどんな仕事をしているのか話す機会がありませんでした。こうした背景から実施したのがこの企画です。

子供たちがグループに分かれて、スタッフに「どんな仕事をしているのか?」質問します。当初は中学生がくることを想定して考えた試みでしたが、参加者全員が小学生。果たしてどんな質問がでてくるのか少し不安でしたが、子供たち、いいところをついてきます。

「何時から始めたのか?」、「どうしてその仕事についたのか?」から始まって、お金のことやら、なにやら現実的な生々しい話も。そして「キャンプ中は仕事をどうしているのか?」といった質問がでました。

この質問にはいろいろ考えさせられました。子供たちにとっては素朴な疑問だったと思いますが、そういうところに考えが及ぶ年齢になってきたこと、あまりにストレートに答えすぎると子供に気を使わせるかもしれないこと、会社勤めではなく誰からお休みをもらっているわけではない時にどう説明したものか・・・ などなど。

いずれにしても子供たちの内面の成長を感じさせるものでしたし、子供たちとスタッフとの心の距離を短くする点においてもよかったと思います。またいつか別の大人を交えてやってみたいと思います。

 

体調管理の充実「毎日検温・毎日問診」

このこと、私も始めるまでは「そんなに神経質にならなくてもよいのでは?」と思っていました。ところが今ではキャンプを安全に、楽しく運営する上で欠かせません。

子供は基礎体温が高かったり、朝突然体温が高いこともあります。「おかしいな?」と思ったときに検温しただけでは、その体温をどう判断してよいかわからない。平時に37.0度を超える子は結構います。

また、大人と違って自分の状況を的確に言葉で表すのが難しかったり、周囲に気を使うこともあります。それでいて裸足で、おなかを出して飛び歩いていたりしますし、とにかく大人数ですから、キャンプ中の賑やかさにまぎれて見落とさない「気づける体制づくり」が大切です。

元気村では37.0度を超えた子供は翌朝に再検温します。今回のキャンプでは、初日の夜に37.0度を超えたお子さんの体温を翌朝計ったところ39.0度ありました。すぐに別の部屋に寝かせ、病院に連れて行く準備をし、保護者の方へ連絡をしました。結果インフルエンザでしたが、すぐ集団から隔離したこと、保護者の方との連携ですぐお子さんをお返ししたことで、感染を防ぐことができました。

今回だけでなくこれまでも、夏風邪や、便秘など、高熱がでたり、気分がすぐれなかったりという理由で病院に連れて行くケースがありました。キャンプは、昨日までそれぞれ別のところに出入りしている人たちが集まって暮らし始めるので、さまざまな菌が持ち込まれやすい環境にあります。特に春は夏よりも菌が蔓延しやすいです。

病気の本人はもちろん、他の子供たちや、参加しているスタッフ、特に明日から仕事がある人が安心して参加できるキャンプであるためには、こうしたケアがとても大切です。

ということでこの体制でキャンプを行っています。一週間の共同生活は体力勝負です。大人も、子供も、みんな元気で!楽しく!が大事ですからね!

 

大久野中学校 交流会

img_9665-1024x683この春で9回目となる交流会。いつものように中学校のグラウンドでみんなが楽しく遊べる事を、生徒会の子供たちが考え、実施してくれました。本当は詳しい打ち合わせをして、彼らに準備するだけの時間や情報を提供して望みたいのですが、私たちの都合でそうした事ができず、おんぶにだっこ状態です。

今回も一緒に遊び、一緒に食事をしました。その食事ですが、今回は一味違います。

調理学校チーム、気合の仕込み!

前回のキャンプに続き、こうきと、がっきーの調理学校チームが準備をしてくれました。この春はなんと会席料理です!

こうき&がっきー PRESENTS 会席料理おしながき

・鱈の西京漬け
・煮物
・ゆずのお吸い物
・厚焼き玉子
・香の物
・ごはん

うーん、なんだか料亭みたいですね。若い人たちが美味しい物をみんなに食べさせようと頑張ってくれました。前日の仕込みは深夜を回っていたと思います。特に厚焼き玉子は美味しいと評判でした!

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新企画!元気村まつり!

さあ、今回のキャンプのメインイベントです。このイベントのためのキャンプといってもいいでしょう。

この新企画ですが、こんな経緯で始まりました。夏は「わぁーっ!」とテンションの高い水遊びが中心になるのに対して、春は気候も穏やかでじっくりなにかに取り組むのに向いています。また、これまで参加した子供たち、保護者のアンケートに「東京修学旅行」にもう一度行きたい、やってほしい!という声がありました。

 

東京修学旅行とは?

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これキャンプ開始当初の企画です。子供たちが東京でどこか行きたいところを考えて、スタッフが引率します。男の子は秋葉原とか、女の子は原宿。そんな風でした。何回か続けたところで、「もっと子供たちが自由に計画できるようにしよう!」という話になり、予算を決め、行く場所、食べるもの、何をするのか。それらがいくらで、時間までに帰ってこられるか、大人はなるべく遠巻きに見て回るだけで、子供たちが自分たちで決めて活動できるといった内容でした。

この企画、子供たちだけでなく、保護者にとても好評でした。自分のお子さんと出かけるのに、決定権を子供に渡して、口を挟まずただ見守るとなると、あまり家族ではやらないでしょうから。

ところが東京修学旅行にはとても人手がかかります。子供を5グループ程度に分けて、それぞれ別個に東京のどこかで遊ぶ。特に長期休み中の土日の行楽地はどこも混んでいるし、平日はスタッフの確保が難しい。そうした理由からなんとなく消えてゆきました。

 

元気村まつりと東京修学旅行

東京修学旅行以外に、なにか他の手がないか。修学旅行のエッセンス、子供たち自ら計画し実行するという自由度の高さと、計画力が求められること。これらを受け継いで、子供も、大人も楽しめるような企画。そこで考え出されたのが「元気村まつり」でした。このお祭りは、大人が準備したものを、子供が参加者として楽しむのではなく、子供たち自身がおまつりの出展者であり、同時にお客としても楽しむことを前提としています。

しかも、ちょっとした準備でちゃちゃっとやったのでは面白くない。どうせならキャンプ期間中をこのお祭りの準備に費やして、グループごとに競い合って、誰が一番お客さんを楽しませることができるのか?真剣にやろう!ということになりました。

ただ春とはいえど、食べ物屋さんを子供たちが出展するのはどうか?でも食べ物なしだと面白くないだろうとか、どうやったら面白く競争できるか。子供たちが出展している間、だれがお客さんになるのか。お客さんがたくさんいた方が盛り上がるから、6日目の土曜日に盛大にやろう・・・などなど、スタッフの間でもこのお祭りの事を何度も話し合いました。

さてその元気村まつりとはいかに?

 

元気村まつりのルール

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おまつりはこんな感じです。

 

準備

・班ごとにお店を企画する。
・各お店が売り上げNo1を競う。
・何屋さんでもよい。遊興でも、食べ物でも。
希望を3つだして、危なくなく、準備可能なものをスタッフにプレゼン&相談。
・お店の準備に使える予算は3,000円。
・3,000円をオーバーしたら借り入れになる。3,000円未満の場合は、差額を売り上げとして繰り入れする。

 

お祭り

・お祭りで使う通貨は「円」ではなく、「ボー」(仮想通貨)
・大人も、子供も、全員が1,000ボーを貰って、好きなお店で使える。
・ただしお店の売り上げで、他店で買い物してはいけない。
・また自分のお店で使ってもいけない。
・お祭り終了後、借り入れした予算をボーで返済する。
逆に使っていなかったお金はボーとしてもらえる。
・最後に一番ボーを持っていた班が優勝!

と、いかにも大人が喜びそう?な内容です。果たしておまつりは盛り上がるのか?

その様子は当日のブログや子供たちの感想をご覧ください。

 

元気村まつり当日

http://genkimura.letsgoout.jp/2016/04/04/12736/

子供たちの感想

http://genkimura.letsgoout.jp/voice/2016spring-questionnaire/

 

みんな前のめり!おまつり振り返り会まで

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この企画、子供たち、大人たちの反応からとても手ごたえを感じました。ポイントはこのような感じでしょうか。

自由度高さ - 普段考えてもできないようなことでも実現できる。予算を好きに使うことができる。
準備期間 - 準備に4日間を費やし、あれこれ考える、お店の装飾や、商品自体の準備。必然、入れ込むことになる。
売ることの楽しさ - 自分たちが用意したものが売れるという経験。自分たちの呼びかけに人が応えてくれる。お金が手元に入ってくる。
目的意識 - 他の班に勝とうという目的。勝つためにあれや、これや考え、班のメンバーで協力し、実行する。
スタッフが参加者 - いつもは準備する側の大人たちが参加者として楽しめる。

おおよそこんなところでしょうか。まあなんといっても子供たちが真剣にやる微笑ましいお祭りですからね。

この日はおまつりの後すぐに打ち上げというか、振り返り会をしました。普段であれば、紙とペンを用意して机で何かすることに子供たちの集中は30分ぐらいしか持たないと感じています。ところがこの時は違いました。いつまでたっても、あれをこうしたかったとか、次はこうしたい、いやこうしてほしいといった話が続きました。遮るのがもったいないぐらいに。

熱中することの力をまざまざと見せつけられる一日となりました。

 

*おまつり余談*

これ、運営する私たちにとっても新鮮な経験でした。特に仮想通貨を使ったことです。この通貨はおまつりで実際に現金の授受をさせることができない(=参加者にもっとお金を使えとは強制できないでしょ?)ため作ったのですが、こんなことがありました。

一律1000ボー(1000円相当)をみんなに配る → 各自お店で買い物 → ただしお店の売り上げを他店の買い物に使えない → 結果、お店にお金がたまってしまい、お金と物の流れがストップ → 慌てて各店からお金を回収(=引換券と交換) → 回収したお金を、再度、村民に配布 → またお店が活性化する

これ、なにか感じませんか?

運営者側になると、貨幣を発行するということがどんな意味を持つか、お金と物の流れがストップするとどうなるか、どうしたら、いくら配布したらスムーズに村の経済がなりたつのか・・・ こうした金融や、流通、など経済のしくみを実感をともなって学ぶこととなります。

お金がなくなって流通がストップしたときは慌てましたね。逆に、再度お金を配布すると発表したときの村人たちの喜びようと、群がりよう・・・ ばら撒き政策の威力を感じました!(笑)

これをブラッシュアップして、中高生向けにワークショップをやったら流行ると思います。どなたか是非!

 

春は定番の卒業式!

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さて定番化した春の卒業式。いつも様々な卒業がありますが、今年は小学校を卒業する子供たちがなんと9名もいます。なんだか6年生の春に来ると祝ってもらえるからいかなくちゃ!といった感覚が子供たちの中であるようです。

スタッフからの寄せ書きと、K子さんの手作りケーキで卒業をお祝いしました。

明日はバスで福島に帰るだけということもあって、この日は子供たちに少し夜更かしOKにしました。6年生の子供たちは男女集まって夜な夜なずっと話をしていたようです。小学生最後のいい思い出になっていればいいなと思います。

 

子供リーダーの自覚

img_8466毎回キャンプでは子供リーダーを班毎に任命しているのですが、リーダーとして活躍できるか場があるかどうか、毎回キャンプによって違います。夏は川遊びが中心で、移動や、掃除したり、時間通りにお風呂に入ったりといった部分が数少ないリーダーシップの発揮しどころです。その点、この春はおまつりがあって、取りまとめることがたくさんあり、リーダーの子供たちにとってやりがいのあるキャンプであったと思います。

卒業式の後のリーダーミーティングは、リーダーの子供たちが「やりきった!」という満足感を、次はもっとこうしたいといった意欲を感じる内容でした。

リーダーを任命して、毎日打ち合わせをすればよいというものでもなく、リーダーをやりたいと思っている子供たちにとっては、それを発揮する場が必要なのです。おまつりのプラスの点はここにもありました。

 

これについて書かねばなりません「福島っこスタッフ」

さあ、これです。福島っこスタッフとは、このキャンプの参加者だった子供たちがスタッフとして参加したいといってきたことから始まります。当初は中学生のうちは参加者としてキャンプを楽しんで、手伝うのは高校生になってから・・・と思っていたのですが、中2のヒロキが「スタッフとして参加したい」といってきました。

スタッフとして参加するということは、当然のこととして、好きに遊んだり、ゲームを持ち込んだりもできない。すべて大人のスタッフの指示に従うこと。さらに、みんなやるべきことを終えて参加しているので、中学生であってもスタッフをやる以上は、宿題などを終わらせてから参加すること。こうした条件を設けましたが、それでもスタッフをやりたいといいます。

なら多くは言うまい。スタッフとしておいでということで、今回参加者は19名なのですが、福島っこスタッフがプラス2名いました。

福島っこスタッフ、結論から言いますと、まあ驚かされました。

洗い物や、掃除、準備といった手伝いからそれ以外まで、文句ひとついわずにやりました。

このキャンプで子供たちの数多くの成長に触れさせてもらっていますが、感じるのは、小さい子供のそれと、中学、高校になってからのそれはちょっと毛色が違うということ。

たとえば小学校の低学年ぐらいのそれは、好き嫌いがなくなるとか、一人で○○ができるようになるとか、そういった表面的にわかりやすいもの、より基本的なことが多いと思います。

対して年齢が高くなってくると、発言の内容や、周りへの配慮、目的意識、感謝などといった内面の成長に驚かされます。内面の成長を言葉や、行動で示したり、立ち振る舞いに感じるようになるのです。今回のキャンプでいえばこんなことがありました。

毎日、子供たちを寝かせてからスタッフの打ち合わせが始まります。ある日の打ち合わせの後、22時を回っていたでしょうか。「この後、この部屋を借りてもいいか?」と福島っこスタッフのしょうごから訪ねられました。「いいけど何につかうの?」と問うと、「これから受験勉強をする」と返ってきました。

うん、これには驚きました。周りでは長い一日からようやく開放され、羽を伸ばしているスタッフを横目に中学生が勉強をしています。これは大人の私たちもうかうかしていられない。

この子達と会うのは多くても年2回ですが、あっていない間に彼らはどんどん成長していきます。子供だからと、参加者だからと思っているとすぐに置いていかれるかもしれません。

正直にいえば、福島っこスタッフは、キャンプに何か返したいという子供たちの思いを受け取る場所と思っていましたが、それは大きな勘違いで、私たちのほうが大いに何かを受けることになりました。

 

課題もたくさんあります

ここまで書くとよいことづくしの感じですが、課題もたくさんあります。

このキャンプはボランティアで運営される年二回のキャンプです。そのため、私たち運営する人、手伝ってくれるボランティアスタッフの人たちに過度な負担をかけず、それでいて安全で、子供たちも、私たちも楽しめるキャンプを実現することで継続してゆこうというものです。

それであれば、できる限り手を抜いてよいところは効率的に進め、大切な部分に時間と人を割き、想定外のことが起こったときには協力できる体制が大事になります。

今回でいえばこの二つでしょうか。

・役割分担と、その認識の違い

・ボランティアスタッフへの対応

キャンプ中、同じ言葉をつかっているのに違う意味に捉えていることがあります。たとえば食事班。これまでは調理、配膳、洗い物のすべてを食事班がまかなってきました。

ただこれらすべてを同じ人が行うと、休む暇がありません。片付け終わったころには、次の調理が始まります。食事班は調理だけに集中し、配膳、洗い物は別の人たちが行えば、調理だけに集中して、後の時間は休憩に充てるなりできます。これまでは「食事」という言葉にとらわれすぎて、これらすべてを当たり前のように行ってもらってきました。

今にして思えば、子供の頃にお母さんにしてもらっていたような役割すべてをお願いしていたようにも思います。食事に関してはもっと柔軟に組み替えて、参加する人の負担をなるべく集中しないようにしたいと思います。

また医療について。この役割は、何もなければ、あまり何もなく、それに越したことはないのですが、夜中に具合が悪いという子供がでると突然出番がやってきて慌しくなります。

細かなことですが、その日は誰が救急ドライバーとして待機していて、そのほかの役割と重なっていないかとか、買出しが長引いて、お風呂や、検温・問診に人が足りないとかそうした部分のコントロールが大事になります。

それと以前から続いていることですが、ボランティアスタッフへのケアです。

毎回参加して勝手知ったる・・・となれば別ですが、初めての参加で、何を、どう手伝えばよいのかという状況を見定め、適切に声をかけるとか、何かお願いするとかそうしたことを運営スタッフ全員で心がけてはいるのですが、これがなんとも。

キャンプが始まってしまうと、目の前のこと、次にやってくることがたくさんあります。誰もが余裕のある状況を常に作り出すのは難しい。

また元気村キャンプは大家族のような雰囲気をよしとしているため、組織っぽさを表に出していません。かといって何でも好きにやってくださいというのでは困ってしまうと思います。

このあたりは誰か担当というか、余裕のある役割の人を作り出して、目配せすることが大事になります。

本来であれば、村長がその役割を担うべきなのですが、これができていません。記録や、親御さんとの連絡、キャンプを現場で取り仕切るキャプテンといった役割と重複してしまうと、そうした事がおろそかになりました。

体制を充実させ、キャンプ中に時間的、体力的に余裕のある人を作り出す必要があります。

ただこれらの役割の多くが、キャンプ全体の内容を把握していないと託すことが難しいこともあって、運営にかかわれるスタッフを増やしたいのですが、忙しそうにしている方に安易にお願いすることもできずに現在の状況になっています。

逆に言えば、今、運営に携わっているスタッフには頭が下がります。これは好きでないとできないなと。

どの組織もそうでしょうが、ポイントは人ですね。もちろんたくさんの方に応援して頂いていますからそれだけでも十分ありがたいのですが。もう少し深く、もしくは広く関わってくださる方を見つけねばなりません。

 

過去最高のスタッフ数!

13086991_10209157589555363_4253606776844961499_oさて前回に続き、今回も過去最高のスタッフ数の記録を更新しました!スタッフは50名、述べで146人/日です。

以下、キャンプネームで紹介させていただきます。

おかわりさん・のん太ママ・ともちゃん・せんちゃん・くどぅ・がっきー・すぎちゃん・まえじま・のんちゃん・キリさん・あさのさん・デニー・ヒロキ・しょうご・トッティー・かめさん・きんちゃん・こうちゃん・ゆうくん・めぐみ・みくしー・ハッピー・がくと・ろくた・だいし・がい・ふじちゃん・ようへい・うらら・佐藤さんご一家・あらいちゃん・まっきー・かなこ・ひろゆき・ハマー・ドマちゃん・かおるさん・ちあきさん・なえちゃん・こうたろう・ぼーちゃん・トシさん・ゆりりん・コウキ・ダイジュ・とまと・れいさん・K子・ぴろさん

今回から初めて参加してくださった方も沢山いて、違った顔ぶれに新鮮な風が流れるキャンプとなりました。

こうした人々の支えで運営されているのが私たちのキャンプです。

 

支援のご紹介

寄付・物資

この春は25名の方から292,000円のご寄付を頂きました。

また物資ですが・・・

Amazonからの食材寄付 70,750円

Amazonからの物資寄付 9,444円

お名前掲載の許可を頂いていないため、イニシャルでご紹介させていただきます。

(毎回お名前でご紹介したいと思っているのですが、私たちの手が足りずなかなか実現できておらず申し訳ありません)

様々なご協力のご紹介

施 設/NPO法人日の出太陽の家ボランティアセンター

施 設/生活クラブ東京

交 通/戸沢暢美財団http://www.tozawazaidan.com

演 奏/ぷりずむくぷれDuo http://purizumu2.blog.so-net.ne.jp/

交 流/大久野中学校 生徒会 http://academic1.plala.or.jp/ogn_j/

つむ木/株式会社ささき http://www.sasaki-reform.co.jp/zakka/tsumuki.html

つむ木/花咲き整備隊 伊藤仁一様 https://sites.google.com/site/hanasakiyamareborn/home

ボー札印刷/CMA Quay株式会社 http://www.quay.jp/

果物/観音山フルーツガーデン http://www.kannonyama.com/

調味料/竹田商店 http://www.ktakeshow.co.jp/

お菓子/和菓子処まちだ http://machida-kashi.com/

生活用品/株式会社サラヤ http://www.saraya.com/

 

個人的感想

少し個人としての感想を。

今回はおまつりと、福島っこスタッフが大きな印象として残るキャンプでした。

こうした新しい取り組みを続けている中で、継続してご協力いただいている方々、新たにご縁を頂いた方々が一緒くたになってこのキャンプを成功させようと応援してくださっていることを強く感じます。

今回で9回目のキャンプが終わったわけですが、私にとって元気村キャンプは特別なものではなくなってきました。

何もそれはキャンプがどうでもよくなったわけではなく、毎年2回やっているものとして定番化し、日常のなかに組み込まれつつある感じがしています。

これまでのキャンプ一回一回がとても特別なもので、その時の印象的な出来事や、子供たちのこと、スタッフとのことや、準備にかかったこと。失敗も、うまくいったことも、くだらないことから、そうでないことまで、すべてが特別です。その特別が日常になってきたといいますか。

そんな素晴らしいことが日常なわけですから、このキャンプにとても感謝しています。そして前より自然体でキャンプに望めるようになったかなと感じています。

 

最後に

毎回同じことの繰り返しになりますが、本当に多くの人の理解、応援があって、この多くの人の楽しみ、喜びがつくりだされています。そのことをどうか関わるすべての人々に知っていただきたい。それも表面上のことではなく、キャンプの中で、子供たちが、どのようなことが起きているのか余すことなくお伝えしたいと思うのですが、私一人の文章ではとても足りません。

どうかお時間のある時にでもキャンプホームページの「みんなの感想」というところをご覧ください。スタッフ、子供たち、親御さんたちの感想があり、また違った角度から皆さんに伝わるのではないかと思います。

元気村キャンプホームページ

http://genkimura.letsgoout.jp/

様々な人の思いをこうした声から拾い上げ、ひとつひとつの小さな喜び、楽しみ、驚き、成功、失敗、喧嘩や、成長などのさまざまな感情や、現象がこのキャンプを形づくり、沢山の人が心を寄せていることを知って頂きたいのです。

月並みではありますが、どうか今後とも福島っこ元気村キャンプを、福島っこをよろしくお願いいたします。

以上