さて東京修学旅行ですが、今回から少し趣向を変えて、前日に子ども達に計画書の提出を求めました。

出発時間と、集合時間、交通費、食費だけを決めて、後は自由です。どこにいく、いくらで何を食べる、何を買う、何で遊ぶ、などなど。

これはお台場チームが前日に立てた計画です。どうやらお台場のはちたまショップでの買い物と、サーティーワンでアイスを食べるということだけは譲れないようです。

31のアイスだと300〜400円はしますから、食費予算1,000円なので、残りは600円ぐらい。ネットで色々調べるうちに、どうやら吉野家の牛丼がダントツに安いことに気づいたようです。よそで食べると700〜800円はするのに、吉野家だけ「どうしてこんなに安いの?」と訝しがる子ども達。普段は自分のお財布からお金出さないから、金額知らないもんね。「いいかい、君たち。吉野屋さんは、全国のサラリーマンのお父さんのお財布を・・・」などと無粋なことは説明しませんが、新鮮な驚きだったようです。

当日は子ども達にリーダーを決めさせて、行動しました。

さてここでちょっとした問題が発生。

思いのほか早く駅に集合したので、予定より早い電車に乗ることもできました。

僕らは「1本早い電車に乗ることもできるし、予定どおりの電車に乗ることもできるよ。けど早い電車にのるともしかしたら通勤ラッシュで込んでるかもしれない。遅い電車にのるならあと15分待つことになるよ。」と伝えました。

決めるのは子ども達です。大人は後をついていって、危なくないように見ているだけ。何も指示しません。

出した結論は「予定通りの電車にのる!」でした。リーダーがそういうと、「えー、あと15分もどこで待つの?」と苦情が。それに対して「ホームで待てばいい。」と回答。これまでなら最初に苦情をいいそうな彼ですが、自分がリーダーになれば、そうはいかないのです。

お台場に行くには、新宿で「りんかい線」にのらなければいけません。しかしこの線は非常に乗り換えづらい。ただでさえJR新宿駅は大きくて迷いやすいのに、「りんかい線」は「埼京線」のホームと一緒で、どれがりんかい線なのか分りづらいのです。

僕らに答えを求めてきますが、何も言わず、分らないときはどうすればよいか?と促します。で、駅員さんに三人そろって聞きにいくのですが、それでもわからない。新宿駅、ひろいもんね〜。

ようやくホームに着いたけど、同じホームに「埼京線」「りんかい線」「湘南新宿ライン」と沢山の電車がきます。僕らは間違っていても、黙ってついていこうという覚悟だったのですが、危うく湘南新宿ラインに乗りそうになった時は肝を冷やしました。だって神奈川県の逗子行きなのですから!ふぅー、あぶなかったねぇ〜。

間一髪行き先が違うことに気づいて、ことなきを得ました。あっ、この日は要所要所で子ども達にスマホを渡してます。今の子どもは上手に使いこなしますよ。本当。

さて無事にお台場に着きましたが、この日は生憎小雨が降っています。予定ではお昼を食べて、モールでお買い物なのです。

東京は分りづらいし、吉野家見つかるかな?と思っていたら、あっさり見つかっちゃいました。

 

 

 

つぎはサーティーワン。モール広いし、どうか?と思っていたら、これまた入った入り口の目の前に!うーん、ついてるね君たち!

あとはモールをぶらぶらします。普段時間を気にすることもないだろうから、いいだけあっちにいって、こっちにいって。駄菓子屋は時間かかったねぇ〜。

どれだけ時間をかけていても、子ども達から時間を聞いてくるまでは、何もいいません。何時までいるのかな?と思っていると、そのうち飽きるんだね。お店から出てきて、もう次のはちたまショップにいこうということになりました。

フジテレビは、球体展望室がついている分りやすい建物なので、割とすぐ着きました。で、ここでもお買い物。キャラクターグッズが所狭しと並んでいます。まああれだけ置いてあれば、子どもも物欲を刺激され、考えずに手にとると、レジ精算時にお小遣いをオーバー。こちらに助けを求めてきましたが、当然お金を出すことはせず、キチンと計算して、一番欲しいものだけ買うように、と。

沢山のお客さんがレジに並んでいて、後ろからせっつかれている中で、お金がなかったのでさぞ焦ったことでしょう。次から困らないように考えるようになってくれればよいのだけど。

 

曇り空のせいで展望室からの眺めも今ひとつでしたが、室内にあったドラゴンボールのお試し3DSゲームにもう夢中。ずっとゲームしてなかったからか、大分熱中してました。

 

なにも言わずにいると、そのうち飽きだして、周りをキョロキョロ。特に見るものもないので、早めに帰ろうと言い出しました。

途中で、クレーンゲームに捕まってみたり、展示されているドラマのセットに立ち寄ったりしますが、不思議と時間には間に合うのです。

僕らの感想をいえば、お台場チームは人数も少なく、割と行動は早かったと思います。場所はどこでもよかったのです。それより大事なことは自分たちの行きたいところに行くのだから、自分たちで計画して、自分たちで決めて、実行すること。

面白かったとしても、面白くなかったとしても。上手くいったとしても、計画どおりに行かなかったとしても、それは自分たちのせいだと実感できる状況を作りだせたことに意義があったと思います。そうなれば誰も文句をいいませんから。

また人数が少ないが故に、3人の性格、役割がはっきりしてよかったと思います。取りまとめることの大変さ、計画どおりにいかない時にどうするか、スマホを使いこなして情報を得たり、電車の中で遠くで立っているおばあちゃんに席を譲ってみたり、町のなかならではの一面が垣間見えます。


 

ちょっとした、スタンドバイミーのようでした。

 

 

いかに大人が何気なく子ども達の自主、自立の機会を奪っているか反省するよい機会になりました。

小学生ぐらいのお子さんがいる家庭の皆さん、試しに1日主導権をすべて子どもに委ねてみてください。自主性と、責任感を養うのに一役かいますから。